■狛王・藍樹(こまおう・あんじゅ/左)
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    ■獅子王・燕樹(ししおう・えんじゅ/右)
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■狛犬解説

■狛犬とは神社等に設置された一対の獣の像のことですが、厳密には角のない像を「獅子」、 角のある像を「狛犬」といいます。狛犬の原型は、東大寺の南大門の中にある大陸伝来の狛犬というのが定説ですが、これは厳密には、2体とも角がなく、形式的には獅子に分類されるものです。■現在のように口をあけて角のない「獅子」と口をとじ角のある「狛犬」の形になったのは、運慶とともに仁王像を製作したといわれる湛慶による一対の木造狛犬の影響が大きいらしいです。■ただそうするとはじめから角のない獅子はともかく、狛犬の角はどこからきたのでしょうか。

■狛犬も獅子もルーツは古代オリエントにまでさかのぼることができます。エジプトのライオンやスフィンクスの文化がシルクロードによって日本にまで伝わって来たわけですが、その途中のインドのライオン像、中国の獅子には角のある像というものはないように思われます。またルーツではなく親戚のような関係になりますが、インドネシアのシンハーやネパールのサンギなどにもそのような特徴はみられないようです。■まあ、フィールドワークを行ったわけでもないので自信を持っていえるわけではないのですが、狛犬の角というのは獅子の血統としては日本独自のものなのかなあ、と。■藍樹が和風(?)なデザインなのもそのあたりに関係しているのです。

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